ソリューションビジネス | |
コンピュータのハードウェアだけでなく、そのうえで稼動するシステムを一式で用意して販売すること。 特定の業務を実行するパッケージソフトを組み合わせて提供するものや、ユーザーの希望に応じてカスタマイズできるものがある。 代表的なものはERP(Enterprise Resource Planning)パッケージで、統合業務パッケージなどと呼ばれる。 これは、企業の基幹系システムを構築するための会計、生産、販売、人事などのモジュールを網羅していて、これらの業務に必要なあらゆるデータを一元管理するデータベースを介して連携稼動する。 ERPパッケージを使うと、従来の手作りによる方法にくらべて、システム構築期間の短縮やコストの削減ができる。ただし、それはユーザー企業の業務プロセスがERPパッケージが想定している業務パターンに近いか、ERPパッケージの業務パターンに自社の業務をあわせることを徹底できた場合である。 独自の業務スタイルにERPパッケージを合わせるカスタマイズの場合には予想外の工数がかかり、パッケージを使う意味がなくなる危険性がある。現実にはこのケースはきわめて多く、失敗例も多い。 ERPパッケージに業務スタイルを合わせるためには、現行の業務を大幅に作り直すことになる。これをBPR(Business Process Restruction)と呼ぶが、このような場合にはBPRのために、コンサルタント会社に現状調査分析から新しいシステムの提案までを依頼することが一般的である。ERPパッケージ導入費用の相当部分はこのコンサルタント費用が占めることが多く、その額も数億円という巨額になることもしばしばある。 BPRはユーザー企業の経営者自身がしっかりした方針のもとに主導権をにぎって推進しなければいい結果は得られないものである。逆にBPRができない場合にはERPパッケージは導入しないほうがよい。 |