パンツの在庫が減ってきたので、ネットで注文した。このごろはパンツにかぎらず、数百円の小物でもネットで買うことを覚えてしまった。むしろ細かいものほどネット購入には向いているように感じる。例えばホームセンターなどに行って、ネジや釘などを探すのはかなり大変なのだ。すぐに見つかればいいが、棚にずらっと並んだ商品の中から探し出すのは、視力も衰え始めた身にはこたえる。散々探して目的のものがないことだってある。その点、ネットの場合は品揃えは完璧で、希望のモノはほぼ見つけられる。そんなわけで、いまや食料品や日用品以外のものはほとんどネット通販で購入するようになってしまっている。運動不足の所以である。
このように便利この上ないネット通販だが、良いことばかりではない。ネット通販は言うまでもなく、インターネットを介して注文や決済をおこなう。ネット通販業者と利用者はそれぞれPCやスマートフォンなどの端末を使って取引をする。このときに、その情報のやり取りを行うのが、インターネット上で商品やサービス、情報を提供する環境を運営するプラットフォーマーと呼ばれる業者である。代表的なのは米国のGAFAと呼ばれるIT企業群で、ネット上を流れるあらゆる情報を収集している。それらを基に個人の購買履歴を分析・類推して、個人の趣向に合わせたいろいろな商品の広告を送りつける広告業者としてのサービスをしている。それは、ユーザーがいつも使っているブラウザを開いて仕事をしたりWEBサイトを見ていると、時を選ばず画面上にズカズカはいってくるのである。内容はというと最近購入した商品に関連するものや、以前にアクセスした商品などの広告である。これが場合によっては非常に煩わしいのである。冒頭のパンツ注文のときにもすぐに広告が現れた。購入済みのものと同じメーカーの下着類などが並んでいる。別のwindowに切り替えても同じ広告がついてくる。そのうえ、商品のスライドショーが始まるのだ。自分に無用なものがぞろぞろ表示されて、うるさいなあ、と思いながら流しているとそのうちに、なんと!女性用の下着類などがでてきたりする。ここまでくるともう押し売りである。そこで、この広告を削除するのだが、これがまた、なかなか根絶できないのだ。消したと思って次のwindowに行くとちゃんとついてくる。こうして少なくとも一両日はパンツの広告に追いかけられる。。。パンツの呪いである。 |