やっと運転免許更新が終わった。昨年(2019)8月に「免許更新のための検査と講習のお知らせ」というハガキが来てから半年かかったことになる。ハガキには”重要 速やかに開封し、手続してください”とある。今回の更新では認知機能検査と高齢者講習という2段階のチェックをパスしなければならない。前回はこれがひとつにまとまっていて1回で済んだ。検査などは難しいものではなく、普通の人であればなんなく通過できるが、問題はこれらの検査や講習の予約が思うように取れないことである。そのため、速やかに予約してくれ、との注意書きがあるのだ。このことは前回の更新時も同様だったが、それでも時期は2か月後だったものの希望の教習所を一発で予約できた。そこで今回はハガキを受け取った翌日からアクションを開始した。ところが、まず空いている教習所を探すのにまるまる一日かかった。近隣の教習所にかたっぱしから電話したが、すでに満員ということで断られ続けた。「試験場のほうが取りやすいかも」などというので電話したが、こちらは全く電話が不通状態で終業までつながることはなかった。そのうち、ある教習所で、離れた地域の教習所であれば空いていることがある、と教えてくれた。そういえばそんな話を聞いたこともあったので、ダメもとでちょっと遠い(といっても同じ都内の、電車で1時間半くらいのところだが)教習所に聞いてみたら、3か月後以降であればOKで、2回目の講習もそこで予約できるというので直ちにそこに決めた。もう夕方になっていたが、その日は固定電話と携帯電話を使い倒して一日が暮れた。
そして、3か月後の検査とさらに1か月後の講習を済ませ、2020年1月20日に無事免許更新が終わったのだった。まさに免許更新プロジェクトである。かかった費用は手数料8350円と交通費1520円、要した時間は延べ約10時間(3日)となった。
手数料はかなりの額だが、教習所などは高齢者講習が大きな収入源となっているのだろう。この教習所では専用の教室を5室も備え、職員の対応もよく、力を入れてるな、という印象を受けた。総じて気持ちよく受講できたのは良かった。
高齢者の運転免許更新のための事前検査・講習は期限の半年前に通知される。これは試験場や教習所の予約が取りにくいことに配慮したものだろう。今現在、受講者が多いのは、免許人口が多いことに加え、いわゆるクルマ好きが多い世代がちょうど該当していることも影響していると思われる。それにしてもジイさんやバアさんが2回の関門をくぐり抜けて更新手続きにたどり着くのは、人によってはラクではない。当然この面倒な手続きを嫌って更新を諦めたり、免許を返納する人も多いだろう。当局はそれを狙っているのだ。さらに社会的にも歓迎する風潮にある。最近の頻発する老人運転の事故がそのような空気を作り出しているのだが、自信のない人は諦めても、自信のある人は手続きが面倒だろうと何だろうと、そんな空気に惑わされる必要はない。自己責任のもとに堂々と挑戦すればいいのだ。かく言う私は実際に運転する、しないは別として3年後の更新時にはまた挑戦するつもりである。
(2020.01.22)
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