シューベルト(1797~1828)
交響曲第8番ロ短調 「未完成」

シューベルトはベートーヴェンと同時代に活躍した作曲家ですが、その生涯は短く、31歳でベートーヴェンと同じ年に他界しています。シューベルトといえば、歌曲王といわれるほど歌曲をたくさん作った作曲家ですが、一方でピアノ曲や室内楽、管弦楽曲の作品も多く遺しています。交響曲は、完成されたものとスケッチの状態のものをいれて9曲とされていました。そのなかには、第2楽章までしか完成していないロ短調の交響曲、すなわち「未完成交響曲」が8番に位置づけられていて、それがずっと定着していました。その後、国際シューベルト協会において番号付けが見直された結果、この曲は7番、9番だった「ザ・グレート」と呼ばれるハ長調の交響曲が8番となりました。しかし、一般にはまだ元の番号で呼ぶことが多いようです。「ザ・グレート」は7番の時代もあり、かなり混乱しています。

「未完成」は通常4楽章から成るところ2楽章までしか完成していないことから名付けられたものですが、実際には第3楽章の冒頭部分9小節が管弦楽化されているほか、ピアノのスケッチが残されています。2楽章までしかできていないにもかかわらず、きわめて完成度が高く、それだけで十分な楽曲となっていて数ある交響曲のなかでも異彩を放っています。


楽器編成:フルート2、オーボエ2、クラリネット2、バスーン2、ホルン2、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニー、弦楽五部。

第1楽章 Allegro moderato
第2楽章 Andante con moto
第3楽章 Allegro  冒頭部分9小節     
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