|
|
ワルツ(円舞曲) |
|
ショパンは21曲のワルツを作っていますが、そのうち生存中に発表・出版されたものは8曲だけと言われます。そのほかは死後に、遺作として作品番号を付けられたりして出版されました。一般にワルツ集として出版されている楽譜には全部で17曲が収められています。 ワルツは3拍子のリズムをもった、本来は舞踏用の音楽ですが、ショパンの場合にはワルツの形式ながら舞踏用ではない作品があります。これらは抒情的で優美な曲なので舞踏には向かなかったのかもしれません。演奏会用のワルツとでも言えるショパンの開いた境地です。 |
|
■ワルツ第1番変ホ長調「華麗なる大ワルツ(Grande Valse brillante)」 作品18 1831年 ワルツとして最もよく知られた曲で、実際の舞踏用に作られたものと思われます。 |
|
■ワルツ第2番変イ長調「華麗なるワルツ(Valse brillante)」 作品34-1 1835年 これも実用的な舞曲としてみなされていますが、上の変ホ長調のワルツに比べて円熟した内容が窺がえます。 |
|
■ワルツ第3番イ短調 作品34-2 1831年 ショパンのワルツの中で最も哀愁のこもった曲想を持っています。 |
|
■ワルツ第5番変イ長調「大ワルツ (Grande Valse)」作品42 1840年 大ワルツというには比較的短い曲ですが、右手パートでは4拍子調の旋律を、左手ではワルツの3拍子を弾くという複雑な演奏技術を要求される部分もあって、華麗さとスケールの大きさでは随一のワルツとされます。 |
|
■ワルツ第6番変ニ長調 作品64-1 1846-47年 晩年に作られた作品64の3つの作品は生涯最後のワルツとなっています。その第1作目のこの曲は「子犬のワルツ」として一般によく親しまれています。 |
|
■ワルツ第7番嬰ハ短調 作品64-2 1846-47年 このワルツも有名な曲で、広く演奏されてショパン名曲集の中での定番のひとつとなっています。 | |
■ワルツ第14番 ホ短調 「遺作」 1835年 この曲はショパンの死後19年後に出版されたもので作品番号は振られていませんが、技巧的に華やかな面もあって演奏者には弾き甲斐のある作品のようです。 | |
| |