E233系 - その後
速報!E233系(2007.01.08)からおよそ4か月ほど経って、中央線のE233系は激増している。いまや3本に1本はE233系が走っていると思われる。これから来年にかけてさらに増えて201系をすべて置き換え、2008年3月には総勢688両の大世帯となる。JR東日本ではE233系を通勤用車両の主力として、今後京浜東北線の209系を置き換える予定という。
山手線のE231系投入時もそうだったが、最近のJRの新型車両増備のテンポは実に速い。一気に置き換える効率のよさは国鉄時代にはとても考えられないことだった。しかし、それに伴って押し出される旧型車はどうなるのだろう。201系のような古参はくたびれた車両が多いので廃車となるのだろう。なにしろ30年近くも走ってきたのである。山手線にE231系が投入されたとき、捻出された205系はまだ比較的新しかったこともあるが、ほとんどが改造されたりして他線に移って活躍している。それでも登場以来、23年ほど経っている。
ところが京浜東北線を中心に配備された209系は1993年に登場したが、最近になって車両故障が頻発し、それによる遅れや運休などが多くなっている。209系は消費電力を従来の半分にした省エネが売りで、そのかわり車両の寿命をそれまでより短く設定した作りになっているといわれるが、どうも本当にそのとおりになっているようである。たぶん209系はつぎの活躍もできずに多くが廃車になるのだろう。最近は古い車両を修理しながら使うより、新車に置き換えたほうが全体としてはコスト的に有利になるという。鉄道車両も使い捨ての時代になったようだ。

それはともかく、神田祭を見に行ったついでに、神田駅を振り出しに西荻窪駅まで足を延ばして、激増したE233系を追った。遭遇するチャンスが増えたとあって駅にはマニアたちの姿が目につく。はたち前後と思われる若者が圧倒的だが、高級カメラを持ったおじさんもいる。こういうマニアたちがお目当ての電車がやってくるのを辛抱強く待っている。かく申す私も3つごろからの筋金入りの電車きちがいだが、東京っ子の悪い癖で気が短い。じっと待ったり、行列を作るなどは苦手なのでよくチャンスを逃すが、この日は比較的じっくりねばって撮影した。それでも、もう終わろうとカメラをしまったら、特急「あずさ」が通り過ぎた。やっぱり「短気は損気」だった。(2007.05.12)
神田
進入する快速東京ゆき

終点東京に向かって発車する

対向のホームでもマニアが辛抱強くE233系を待つ。去って行く山手線電車内の車掌もあきれ顔?
お茶ノ水
お茶の水橋から見る急カーブは絶好の撮影ポイント。

神田川ぎりぎりにあるお茶ノ水駅

下り快速立川ゆき 
ここは方向別複々線で、外側が中央快速線、内側が中央・総武緩行線となっている。このため、お茶ノ水駅では同じホームで同方向行きの快速・緩行の乗り換えができる。しかし、この先水道橋駅の手前で線路が入れ替わって路線別複々線になるので、四ツ谷以遠では階段を使って乗り換えなければならない。

すれちがいのダイナミズム。このような急カーブでのすれ違いや並走はなかなかの迫力である。
手前から中央快速線上り、中央・総武緩行線西行き、中央快速線下り

中央・総武緩行線を往くE231系下り列車

E231系中野方面ゆきとすれ違う201系快速東京ゆき(手前)。 来年の今頃、この光景を見ることはない。

聖橋下からとらえた、快速線上り列車。 総武線をくぐって神田に向かう。


聖橋上からは神田川と鉄道線路が作り出す独特の風景が見られる。ときどき船(ゴミ運搬船だが)も遡上する。
手前は東京メトロ丸ノ内線、遠方は総武線(左のアーチは松住町架道橋、右は神田川橋梁)、その下にかかる道路橋は昌平橋。右に曲がって行く線路は中央線。
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ちかごろは釣り船をチャーターした遊覧船も通る。

昌平橋から見る神田川にかかる橋
手前から、総武線神田川橋梁、東京メトロ丸ノ内線、聖橋、お茶の水橋(聖橋の向こうにちょっと見える)
ちょうちんは側にある飲み屋のもの。
荻窪
荻窪駅を通過する、中央特快(特別快速)高尾ゆき
中央特快の停車駅は、神田・お茶ノ水・四ツ谷・新宿・中野・三鷹・国分寺および立川からの各駅。
西荻窪
通過して行く快速豊田ゆき
快速の停車駅は、神田・お茶ノ水・四ツ谷・新宿および中野からの各駅。ただし、高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪は土曜、日曜、休日の終日、快速は通過となる。

4+6両分割編成 
E233系は10両固定編成のほか、4+6両分割編成があり、青梅線・五日市線内では分割して使われる。

進入するE231系千葉ゆき。
以前、中野駅で出会った同好のおじさんから、西荻窪駅は撮影ポイントとして良いと聞いていたが、なるほど東西にわたって線路がまっすぐ見通せる。電車の全景を撮るには絶好だ。このように望遠レンズを使うと、かげろうのせいもあるが線路は意外にでこぼこしている。吉祥寺方向を望む。

国鉄時代を含め、30年近くを走り続けた老兵201系 - 引退は間近い

東京メトロ05系電車三鷹ゆき 東西線からの直通列車。
神田祭

神田の町をゆく神輿 後方は神田駅 - E233系の姿がある。
神輿のてっぺんと、はっぴの背中に「多貮」とあるので神田多町二丁目の氏子であることがわかる。神田神社(神田明神)はお茶ノ水駅からすぐのところにあるが、神田明神本殿への神輿渡御(宮入り)は翌日なので、この日は各神輿はそれぞれの町内を練り歩く。
鉄道総合ページ:「鉄道少年のなれの果て」