TT(Information Technology)とは「情報技術」と訳される。 この言葉は10年くらい前からあったが、インターネットの普及に伴って急速に使われるようになった。 コンピュータとネットワークを使って情報を扱うための技術を総称するといってよい。 いま、コンピュータ・ネットワークは完全に社会インフラとして定着した。とくに、インターネットの出現で全世界に及び、これなくしては社会生活が成り立たない。 コンピュータの歴史は1946年の"ENIAC"完成以来たかだか60年である。商用コンピュータは1950年に米国レミントンランド社がUNIVAC-1を完成させたのが最初で、続いて1952年に米国IBM社がIBM701を開発したのに始まる。それ以来50年間で現在のような大発展を遂げた。 コンピュータの利用は当初、人手による作業を置き換えるシステムから始まった。企業では会計処理を始めとする事務作業がつぎつぎにシステム化された。これによる省力効果は大きく、経営の効率向上に貢献した。この頃はコンピュータは外部から隔離され、その存在は一般には直接関係はなかった。 やがて、銀行の自動現金支払機(キャッシュディスペンサー、いまは自動預け払い機(ATM)に進化)や鉄道、航空の座席予約のような窓口業務がシステム化されて、一般消費者にコンピュータの存在が認知されるようになった。 その後、全産業、官公庁その他あるゆるところにコンピュータは浸透し、日本は米国に次ぐコンピュータ市場を抱えることになった。 1992年に商用化されたインターネットはコンピュータ・ビジネスの様相を一変させた。それまでに普及が進んでいたPCとの相乗効果もあって、コンピュータは一気に大衆化し、だれでもが身近にコンピュータを使えるようになった。これはビジネス的にみればインターネット越しにきわめて大きな市場が広がったことになり、新しいビジネスモデルが確立した。さらに携帯電話とインターネットの組み合わせにより、情報社会はますます大衆化が進んでいる。 このような大発展を支えてきたのがコンピュータとネットワークの技術と製品であり、応用技術の進歩である。つまり、ITである。 コンピュータビジネスの発達 |