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メンデルスゾーン
序曲「フィンガルの洞窟」 作品26 |
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ドイツロマン派の作曲家、メンデルスゾーンは1829年にスコットランドを旅行し、西側にあるヘブリディス諸島の「フィンガルの洞窟」を訪れて、そのときの印象を音楽にしたのがこの曲です。
なにかいわくのありそうな題名から調べてみると、有名な洞窟であることがわかりました。写真で見る限りでもすごいスケールの洞窟で、メンデルスゾーンがその景観に圧倒されてインスピレーションがはたらいたのもうなずけます。
音楽は、寄せては返す荒波、潮騒、そよぐ風、垂直にそそり立つ断崖に巨大な洞窟の風景、この地方にあるフィンガルという勇者の伝説に思いを馳せた曲想など、描写音楽として一級の名曲です。
むかし中学生であったころ、この曲が好きで、家にあったSPレコードで盤面が真っ白になるほど繰り返し繰り返し聴いたことを思い出します。
序曲とはふつう、オペラなどの開幕時に演奏される比較的短い楽曲を指しますが、のちに独立した演奏会用序曲として大規模なものが作られるようになりました。この「フィンガルの洞窟」はそのさきがけになったものと考えられますが、曲の構成も古典的なソナタ形式によって作られています。
楽器編成は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット(バスーン)、フレンチ・ホルン、トランペット、ティンパニーに弦楽五部というオーソドックスな編成となっています。
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