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中央アルプスの本体は、西を木曽川(木曽谷)、東を天竜川(伊那谷)に挟まれた木曽山脈のことである。主峰の木曽駒ケ岳(2956m)をはじめとして宝剣岳(2931m)、中岳(2925m)、三沢岳(2846m)、空木岳(2864m)、南駒ケ岳(2841m)といった2900m級の山々が南北に連なる。
木曽駒ケ岳への登山口のひとつである千畳敷カールは中央アルプスの中でもひときわ景色が良く、アクセスの良さから一年中多くの人が訪れるという。
カールとは氷河期にあった氷河が山肌を削ってできた幅の広い谷のことで、圏谷(けんこく)ともいう。日本ではこのほかに北アルプス穂高連峰の涸沢カールがもっとスケールも大きく有名である。
千畳敷カールには、JR飯田線の駒ヶ根駅からバスとロープウェイを乗り継いでおよそ1時間弱で行くことができる。駒ヶ根駅は標高674m、千畳敷カールは2650mである。およそ2000mの高度差を登るわけだが、しらビ平(1662m)まではバス、その先は駒ケ岳ロープウェイが7分間で2612mの千畳敷駅までを一気に運んでくれる。
じつは、50年前に木曽駒ケ岳を目指してしらび平から千畳敷まで徒歩で登ったことがある。当時ロープウェイは開通したばかりだったが、あえて乗らずに歩いて登ることにしたのだ。しかし歩き出してすぐに後悔することになった。連続する急斜面の山道は思いのほかきつく、歩き速度が上がらないうえに体力を消耗させる。頭上をロープウェイが無情に通り過ぎてゆく。それでもがんばって結局5時間かかって高低差約1000mを登り切り、やっと千畳敷の縁までたどり着いた。もうへとへとだったが休憩の後、空模様が怪しくなってきたので、さらにガレ場を1時間ばかり登って宝剣岳まで行ったのだ。今から思えば若かったからできたのだろう。→関連ページ
今回はちゃんとロープウェイで登ってきた。雲はあるものの幸い天気は良く、絶景を楽しんだ。しかし標高2600mの寒さに震えあがって早々に退散したのだった。
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後ろ(東側)には南アルプス北部の山々を望むことができる |
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南アルプスの主峰である北岳(右)は3193mで富士山に次ぐ第2位の高峰。頂上付近に雲がかかってはいるが撮影できたのはラッキーだった。左は仙丈ケ岳(3033m)。 |
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駒ケ岳ロープウェイ
標高1662mのしらび平から2612mの千畳敷駅まで950mの高低差を7分でつなぐ。高低差も終点の標高も日本一という。 |
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■駒ヶ根高原・駒ヶ池 |
駒ケ根高原は中央アルプスの麓にある標高800mほどの高原地帯。駒ヶ池周辺にはホテルなどのリゾート施設が点在している。 |
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ホテルの窓から中央アルプス方面を遠望するも、中央の樹木の後ろがちょうど千畳敷カールの見当で、まったく遮られてしまっているのはいかにも残念! |
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