東武70000系 |
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東武鉄道の新型車両70000系が日比谷線に投入されて、すでに5編成が営業運転されているようだ。東横線への日比谷線の乗り入れが廃止になって、いつも当たり前に走っていた東京メトロの03系電車の姿が消えて以来、沿線に住む者にとっては日比谷線はちょっと遠い存在になってしまっている。 その03系の後釜として13000系が登場した。それに合わせて東武鉄道でも日比谷線乗り入れ用の20000系の後継として70000系を導入した。このために東京メトロと東武では綿密に連携して新型車両を作ったとされる。というのは、車体長をこれまでの18mから20mにするという根本的な変更があったからだ。日比谷線の建設時には18m車にするか20m車にするかで東武・東急・営団3社の意見が合わず、揉めた挙句最終的に東武の20m案は通らず18mに決まったといういきさつがある。その後各社の車両が20m車主体になって18m車は少数派となっていった。しかし、地上線ではあまり問題ないが、地下線では建築限界もあって簡単に20m車に移行できない理由があった。それは地下線区間に急カーブの多い日比谷線では従来の20m電車では曲がり切れないとされていたのだ。そんな事情もあって大型車両の導入は遅れていたのである。しかし、東京メトロでは同じように急カーブの多い銀座線に導入した1000系用に急カーブでもスムーズに走れる操舵台車という新技術を開発した。この台車ではカーブで発生する、車輪のフランジとレールの摩擦を減らすことができ、おまけに小回りが利くという利点があった。この台車を採用することで、20m車でも日比谷線内の急カーブを走行できる目途がつき、13000系の登場となったのである。東武鉄道でもこの操舵台車を採用して70000系を新造した。設計段階で13000系との仕様共通化が図られているという。開業時には3社各様の車両設計で保安設備などが共通だったが、今回は2社だけで前回の轍を踏まないように慎重に協議して設計されたのだろう。良い電車ができたに違いない。現在、日比谷線内は18m列車(3ドアと5ドア)と20m列車(4ドア)が混在している。今後、03系および20000系の置き換えが進んですべてが4ドアとなることで、ホームドア設置も行われると思われる。 中目黒駅ホームから引き上げ線を観察してきた。
関連ページ:東京メトロ13000系に遭遇! |
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