八高線

八高線とは、八王子と高崎を結ぶという意味で名づけられたものである。しかし、現在、八王子と高崎間の直通列車はなく、高麗川(こまがわ)を境に運行が分断されている。これは、八王子〜高麗川間は電化されているが、高麗川以北は非電化区間となっているためである。電化区間では高麗川から先は川越線に乗り入れて、八王子から川越までの直通電車を走らせている。高麗川〜高崎間は東京近郊区間で唯一の非電化路線で、気動車で運行されている。

八高線は、もともと生糸生産地の群馬県と、海外輸出港である横浜港を結ぶ目的で建設されたもので、1931年の八王子〜東飯能間の開業を皮切りに1934年に全通したものである。八王子から横浜までは、すでに1908年に開通していた横浜鉄道(現JR横浜線)によってルートができあがっていた。これをシルクロードとして日本の絹製品が海外に輸出されていたのである。

つい最近まで、八高線と言えば東京近辺でもっともローカル色の濃い鉄道として知られていたが、1996年に八王子〜高麗川間が電化され、近代化が図られることになった。しかし、高麗川以北については朝夕は多少の本数があるものの、日中は1時間に1本のダイヤとなっていて、ローカル色は十分濃厚である。そこで、このもっとも身近なローカル線に乗ってのんびり終点高崎まで行ってみた。(2005.08.31)

八高線データ
事業体 東日本旅客鉄道株式会社
区間 八王子〜倉賀野
全通 1934年10月6日
営業キロ 92.0km
軌間 1067mm
駅数 23(東京都6、埼玉県13、群馬県4)
電化区間 八王子〜高麗川(直流1500V)
非電化区間 高麗川〜倉賀野
運行形態 八王子〜高麗川〜川越線経由川越(電車)
高麗川〜倉賀野〜高崎線経由高崎(気動車)

八高線行脚
八高線周辺の車両 高崎白衣大観音 真言宗慈眼院
八高線多摩川鉄橋 八高線横田トンネル

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